お手入れのいろは
第1回 正しい保管の方法

 きものトラブルの一番の原因は、「無関心」です。「タンスの中に何か入っていたな。」と思いながら数年がたち、タンスを開けて、びっくり!というお話もよく耳にします。保管トラブルへの効果的な対処法は、マメにタンスを開ける機会を作って、新鮮な空気に触れさせたり、虫干しをしたり、ちょくちょくきものを見ることです。

上手な虫干し方法

 虫干しは、お手入れの基本です。きものの大敵は、「湿気」と「ガス」です。狙い目は、空気が乾燥している、湿度の低い日です。午前中から午後の早い時間まで半日ほど、風通しの良い部屋で、きものを干してください。

 きものを干す場所は、必ず、直射日光の当たらないところを選んでください。部屋が暗いからと言って蛍光灯などをつけないことも大切です。お手入れで陰干しのつもりが、あらやだこんがり小麦色では、目もあてられません。

ウールと絹の同居はダメ!

 絹だけをしまっていれば虫がつくことは、ほとんどありませんが、ウールには、虫がつくため、同居してしまうと、ウールについた虫が、絹も食べてしまいます。

防虫剤の浮気はいけません!

 絹をしまう場合には、シリカゲルのような乾燥剤がベターです。防虫剤を入れる場合は、必ず一種類でお願いします。防虫剤を選ぶ際は、注意書をよく読んで、きものに向いているものを選んでください。

帯の折り目が気になるなら

 綿を棒状にした通称マクラと呼ばれるようなものを折り目に挟んでください。発泡スチロールの棒などを利用する方がおられますが、化学反応や経年変化で、帯に張り付いてしまうなど深刻なトラブルを引き起こします。

輪ジミは、プロにお任せください。

 陰干しをしたとき、胴裏の輪ジミが目立つと感じたことがありませんか?表地は、さほど目立ちませんが、裏を見るとびっくりすることがあります。この状態になっていたら、できるだけ早く、お手入れの専門店に汗抜きなどのお手入れをお申し付けください。放置しておくと、だんだん黄ばみが強くなり、シミがどんどん濃くなっていきます。

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