第49回 YF様

『和服を着る楽しみ。』

  私の着物への愛着は2年前に88歳で亡くなった母のことをお話しすることから始めましょう。母は養蚕農家で育ち、親戚が機屋をしていたせいか、着物への思いが人一倍強かったような気がします。戦時中の物のない時でも、嫁ぐときは一通りの和服を揃えてもらったそうですが、母親のいない義理の妹が嫁ぐ時に、ほとんど持ってきた着物を持たせたそうです。いつかまた時期が来たら好きな着物が買えるようになるだろうと思いながら40歳を過ぎた頃から少しずつ揃えたものが今残っているのです。普段はほとんど着物で過ごしていましたが、おしゃれな和服を着て出かけるのは授業参観や親戚関係の集まりくらいでした。そんな時の母の和服の姿は田舎暮らしの主婦とは思えないくらい凛として子供ながら自慢でした。箪笥から着物、帯、羽織と出しながら長々と嬉しそうに子供の私を前に説明するのでした。自然と私も織りや着物の知識が増え、母との会話の中で一番盛り上がる時間になって行きました。和服を着せたくて、高校生になると茶道を習わせ、お茶会や初釜に着る着物を用意してくれたものです。成人式の着物は何件もの展示会に足を運び、当時の我が家の家計ではちょっと不相応な白い手書きの中振袖を揃えてくれました。「孫娘ができたら着せられるから無駄にはならないから。」といつも口癖でした。30年もの間しまいこんでいましたのでシミが出てしまい、何軒か某有名な呉服屋さんにシミ抜きをお願いしましたが、満足できないまま諦めていました。

 この秋に娘は結婚し、お婿さんを迎えることになりました。孫娘の花嫁姿を見ずに亡くなった母への報告と感謝を込めて、母の愛用していた留袖を私は着ることにしました。
 と言いましても母は156センチ、私は165センチと背丈がかなり違いますので、出来るだけ裄丈を出したいと、きものおたすけくらぶ様に相談したのです。それと併せ、もう一度白い中振袖のシミ抜きの相談をしたのです。完全にシミを取り除くことは無理でしたが、思った以上の出来栄えに私も娘も大感激をしました。同じ着物をお色直しに着せることが出来ましたので、母も思いが叶ってきっと喜んでくれていると思います。これからも大切に保管しながら、また次の代に渡せたらと思います。

 約10年の母の介護が終わり、娘も結婚し、私もようやく着物を着て出かけられるようになりました。普段は社交ダンスをしているので、和服を着ることはめったにないのですが、少しずつ母の残した着物のサイズ直しをしたり丸洗いをしたりしながら着物生活を楽しみたいと思います。これからも、きものおたすけくらぶ様にお世話になると思いますので、よろしくお願いいたします。

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