第47回 晶子様

 保育所から帰ると、和裁をしている祖母に「ただいま」の挨拶。祖母からのお許しをいただいて奥の間の仏壇に供えてあるおやつを食べた後は、祖母の横で裁ちばさみを使ったり刺繍の真似事をしながら母の帰宅を待つ毎日。

 私の着物との記憶は、こんなところから始まります。

 その頃、祖母は頼まれて仕立てをしていました。それは、新しい反物からであったり、嫁入り道具の古い着物の仕立て直しであったりで、中には紅絹のついた年代物もありました。たまにかわいらしい縮緬の着物があったりすると、うらやましく眺めては端布をもらって宝箱にしまいこんだものです。小学校高学年になり身長が160センチを超える頃になると、付下げや訪問着の柄行きをみるためにモデル(衣紋掛け)がわりになったり、出入りの呉服屋さんから反物を見せてもらうことも楽しみになっていました。

 祖母の娘である伯母と母は着物(買い物?)が好きで、ことあるごと二人して大阪や京都に通っておりましたが、大学生になるとそこに私も加わるようになりました。当時はバブルと言われた時代とも重なり、いろいろな物をたくさん見せてもらうことができた時期でした。また、個人的に知り合った西陣の爪織り綴職人の方や京友禅の染め屋さんから話を聴き、作品に触れ、誂えていただく経験ができたのもこの頃でした。

 祖母が亡くなるまで私の着物類は全て祖母や母が仕立ててくれていたため、私の着物には少なからず彼女たちの好みや意見が反映されていました。『汚れが目立たず、一生着られるもの』というコンセプトがそれです。そのため20代の頃は周囲の人から「お母さんの着物?」と常に聞かれておりましたが、今でもこれらの着物は周りからの評判も良く重宝しており、きっと一生着る事になるのだろうと実感しています。

 自分の仕事を持ち、茶道・煎茶道という趣味を続けるにつれて、これまでの反動のように薄色で無地場の多い着物に手が出るようになりました。さらには、祖母や伯母から譲られた白生地や着物等を染め(替え)たり帯に仕立て直したりと今までよりも主体的に関わるようになり、ここ数年ほどは汗のかく夏場にも定期的に着物を楽しむ生活となりました。せっかちでそそっかしい私が、このように着物を頻繁に着る事ができるようになったのには、心強い相談相手である「おたすけくらぶ」の存在を抜きにしては考えられません。

 まだまだ祖母・伯母・母の箪笥には「きものおたすけくらぶ」にお願いしたいものがあります。毎シーズン後にはお手入れもお願いしなければなりません。

 どうか、これからも末永くおつきあいをよろしくお願いします。

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