第2回 もえぎ様

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 なれそめは、始めたばかりのインターネットで知り合った着物仲間のお誘いで工場に伺った時。ニコニコ笑顔の社長さんとまじめな工場長にお会いして、手入れ工程を見せて頂き充満する薬品の臭いに、「中毒になりませんか?」とお尋ねしたら「もうなってます、あははは 」と冗談とも本気ともつかぬお答えが返ってきて・・・目が点・・・

 それまでは私も呉服屋さんにお預けするしか知らなかったのですが工場が私の住まいから車で20分ばかりの近い所でしたのでこれを縁に自分で持ち込むようになりました。間に人を介さず、直接顔をあわせてお願いできるのが嬉しくて安心でしたね。仕事は丁寧だし、間違えれば薬品中毒になりかねない環境で手入れしてくださった着物、これは大事に着なくちゃと思うでしょ。

 好きではない色柄の村山大島に上から別色を掛けて雨コートにしたいと相談した時、工場長は「大体の予想はつきますけど、やってみないと正確にどんな色になるかわからないんですよ・・・」とおっしゃる。長年やっててわからないの?と不満に思いましたが、そういうものらしいですね。じれったいくらいでしたが「それでいいからやって!」といいましたら 「はい!」。やがて「染め上がりました」との連絡を受けて工場に行き、反物を広げながらふと隣を見やれば・・・工場長が多少身体を引き気味に、なんとも心配そうなそわそわおろおろとした様子で覗き見ておられるではありませんか。染め替えた色は、はっきり言えば確かに私の予想と違っていたけれど、でもいい色。「これで仕立てをお願いします」と言うと工場長は「ああ、よかった??」と心底・という感じで大息つかれて・・・私ってそんなに文句言いそうに見えました?(^_^;) その雨コートは以後大活躍、嫌いな着物がお気に入りに生まれ変わったのです。これが感激せずにおられましょうか。

 以後は仕立て直しが増えましたね、これは何かに直せないか、こんな風にして欲しい、骨董市からクタクタの古い布まで持ち込んで「着られるようにして」「襦袢に仕立ててくださーい」etc・・・お針子さんにも迷惑だったでしょうが、出来上がったものはどれもとても素敵なのです。それらを着て「似合います??」と見せに行く、その時間がいつも夕方の会社中忙しい時で・・・いつもお邪魔でどうもすみません。でもおかげで安心して着物ライフを楽しませて頂いております。今後とも宜しくお願い致します。

 さー、次は何を持って参上しましょうか。

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