第16回 Rikko様
私の着物との出会いは、小学校の頃でしょうか?
というのも、私の記憶では「いつの頃」だったかは定かではないからなのですが、小学生の頃には、お正月に家族全員で着物を着ていたからです。毎年、必ず、私は姉のお下がりのウールアンサンブルを着ていました。もちろん、両親も着物を着ていたので、着物はそのころから身近なものだったようです。
社会人になってからは、お金を貯めては、着物を買うようになりました。母の着物は、サイズも好みも違ったので、着られませんでした。唯一、母のもので着られるのは、ベルベットのコートです。そのコートは今も充分活躍しております。ちょっと、丈が短いんですけどね。でも、何十年も経っているのに、普通に着られてしまうのは、和服の凄いところですよね。
自分で着物を買うようになると、自然と和裁も習いたくなり、「教材」と称しては色々なところで反物を買っていました。しかし、諸事情により和裁を習うことができなくなると、箪笥のなかには、反物が....また、色々なところで反物を買っていた私にとっては、お手入れも悩みの種でした。近所のクリーニング屋さんは、とても、丁寧で綺麗に仕上げてくださるのですが、着物にとってはやはり悉皆専門店にお願いする方がよいのだろうと思い、そんなに遠くない、呉服屋さんにお願いすることにしたのですが、確かに、リーズナブルなお値段で仕上げてくれるのですが、行くたびに、ローンを組んで帰ってくるのです。というのも、気の小さい私は、呉服屋さんに勧められると、なかなかイヤと言えず(その頃は・笑)、最終的には購入していたのです。しかも、そのローンは毎月店に持参するローンだったのです。ローンが残り少なくなると、また、新たなローンが増え、結局、呉服屋さんに対して不信感が強くなるばかりでした。
そんな頃、インターネットのオフ会で、富田社長と初めてお会いしました。富さんは、社長なのに威張ったところがなく、初めて参加する私にもとても、気さくに、親切に接してくださいました。そして、呉服屋さんを通さなくても、お手入れやお仕立てを頼めるということを知ったのです。すぐさま、箪笥に寝ていた反物の仕立てをお願いしました。とても、わがままな寸法にもかかわらず、綺麗に仕立てていただきました。その後も、お見せするのも恥ずかしい程の着物や、諦めかけていた襦袢も綺麗にして頂き、何十年も前の振り袖に至っては、全然気がつかなかった、虫食いも見つけてくださり、ちょっと見にはわからないように修繕してくださいました。今、この振り袖を、姪っ子が親子2代で着ようかと検討してる程です。
また、昨年、もう一人の姪っ子の十三参りをやったのですが、その時の着物も富さんの会社のお宝から見つけだしたもので、姪っ子もとても気に入っていて、思い出に残る十三参りができました。
無駄なローンを組まされないか心配などせずに、綺麗にお手入れされた着物や、仕立てて頂いた着物を手にしたときの感動、「きものおたすけくらぶ」は、着物だけではなく、着る人の気持ちまで、綺麗にしてくれるんだなぁと、感激しました。
最近では、私がビーズ帯締めをはじめとする和装小物のウエブショップ(おきらく工房と申します)を、始めたことでも、「出来ることがあったら、何でも協力するよ」と、暖かいお言葉をくださり、色々とお気遣いくださっています。そんな、富さんのお陰で、有名なT関にも、羽織紐を作らせて頂くことが出来、とても感謝しております。
最後に、何かを売りつけられるのでは?と心配で、呉服屋さんに行けず、お手入れに悩まれている皆様、「きものおたすけくらぶ」は、皆様の味方です。だって、着物だけではなく、お財布まで助けてくれるんですから。(=^0^=)
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