お手入れのいろは
第4回 雪も泥はねも、かかってらっしゃい!

 東京が45年に一度という大雪にみまわれた日、きものおたすけくらぶの年に一度の盛装オフを開催しました。

 天気予報で、事前に当日の空模様はわかっていたので、中止にするか散々迷っていました。参加者の皆様から「中止にしないで。」「絶対行くから。」という連絡をいただき、腹をくくり、決行しました。

 きもののベテラン様は工夫もすごいです。ある方は、スキー場へ行かれるのか?という姿で現れて、上下をさっと脱がれたかと思うと、なんと!素晴らしい訪問着姿に大変身されているではありませんか!まるで、マジックショーです。

 店主は色紋付のきものと羽織、仙台平の袴を着用しました。会場に持ち込む荷物があったので、吹雪の中、傘もささずに歩きました。ガード加工を施してありますので、雪の中を歩き、会場に着いたらタオルでサッサッサ。水も、泥はねも全く心配なしです。

 きものに初めてガード加工を施したのは、今は亡き店主の父です。あれから50年。ガード加工のレベルは格段に進歩しました。

 弊社で、ご提供させていただいているガード加工は、いわゆる防水のように、布の表面にビニールを貼り付けて水を弾くといったものではなく、フッ素樹脂が繊維の奥に入り込み、経糸、緯糸を直接ガードする加工ですので、隙間が塞がれず、通気性を損ないません。ガードをすると、硬くなるとイメージされている方が、まだいらっしゃいますが、加工済み、未加工のものを用意し、目隠しで実際に触ってもらうと、違いがわからないとおっしゃられる方が、ほとんどです。ちなみに、ガード加工を始めてから現在まで、ガード加工によるトラブル発生件数は0です。

 ガード加工は、お手入れにかける費用を抑えることができます。ただし、表だけではなく、胴裏、八掛けといった裏地にもガード加工を施すことが前提です。例えば、食べこぼしは、外から、汗は、内から汚れの要因がつきます。双方からの汚れからガードすることで、早く確実に汚れを剥がすことができ、シミ抜き代を考えても格段にお安くなるのです。

 一番ガード加工をしていただきたいお品は、帯なんです。

 帯の多くは織物で、そこに、箔や螺鈿などの素材で豪華にしているわけですが、ここにワインをこぼしてしまったらどうでしょう?こういったお品の場合、水を使えません。一切、触れないといっても言い過ぎにはなりません。

 帯に関しましては、「帯の恐怖体験。タンス栽培。」にて、書かせていただいておりますので、こちらもお読みください。

 「残念...(涙)」ということにならない前に、ガード加工を是非お願いします。

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